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未治療マントル細胞リンパ腫に対する免疫化学療法と自家幹細胞移植の報告

Immunochemotherapy and Autologous Stem-Cell Transplantation for Untreated Patients With Mantle-Cell Lymphoma: CALGB 59909

(JCO 2009;27:6101-6108)

[目的] マントル細胞リンパ腫(MCL)は予後不良のaggressive B細胞非ホジキンリンパ腫である。著者らは69歳までの新規に診断されたMCL患者を対象に、自家幹細胞移植を組み込んだ強力な化学療法の認容性、安全性、有効性を探索した。
[患 者・方法] 主要評価項目は2年無増悪生存率(PFS)とした。2年PFSが50%を上回り、自家移植後100日時点でのイベント(リンパ腫増悪、非再発死亡)発生率 が20%を下回ることを今回の試験の成功基準とした。78例が2〜3サイクルのrituximab + methotrexate + 用量強化CHOPで治療された。このR-M-CHOPに続いて大量cytarabineとetoposideにrituximabを併用し、さらに末梢血 中に幹細胞を動員するためにfilgrastimを併用した化学療法を行った。さらに自家移植を併用した化学療法(大量carmustine、 etoposide、cyclophosphamide、rituximab 2回投与)を行った。
[結果] 非再発死亡が2例みられたが、いずれも自家移植中のものではなかった。観察期間中央値は4.7年で、2年PFSは76%(95%CI, 64-85)、5年PFSは56%(43-68)だった。5年全生存率は64%(50-75)で、自家移植後100日時点のイベント発生率は5.1%だっ た。
[結論] CALGB 59909レジメンは新規に診断されたMCLにおいて認容性良好であり、安全で、有効であった。強力な化学療法と自家幹細胞移植にrituximabを組 み込んだことが、今回の心強い結果の一因となり、類似した治療レジメンに匹敵する結果を生み出したのかもしれない。