メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

MDSとAML-MRCに対するazacitidine延長投与とentinostatの併用

Prolonged Administration of Azacitidine With or Without Entinostat for Myelodysplastic Syndrome and Acute Myeloid Leukemia With Myelodysplasia-Related Changes: Results of the US Leukemia Intergroup Trial E1905
(JCO 2014;32:1242-1248)

[目的] azacitidine (AZA)は高リスク骨随異形成症候群(MDS)患者の生存率を改善したが、いまだ全奏功率は50%程度である。entinostatはhistone deacetylase阻害剤で、AZAとの併用で顕著な臨床的活性を示すことが第1相臨床試験で示された。
[デザイン] AZA (50 mg/m^2/日、10日間投与) ± entinostat (4 mg/m^2/日、day3とday10に投与)の無作為化オープンラベル第2相臨床試験である。全亜型のMDS、慢性骨髄単球性白血病、骨随異形成関連 の変化を伴うAML(AML-MRC)を対象とした。主要評価項目は血液学的正常化率(rate of hematologic normalization; HN)とした。HN; 完全寛解+部分寛解+3系統の血液学的改善
[結果] 149例が解析され、うち97例がMDS、52例がAMLだった。AZA群では32% (95% CI, 22%-44%)が、AZA + entinostat群では27% (17%-39%)がそれぞれHNを達成した。両群ともに過去の臨床試験(CALGB 9221)と比較してHN率が高かったが、AZA群のみが本試験の主要目標を達成した。血液学的全奏功率は46%と44%、全生存期間中央値はAZA群で 18か月、AZA + entinostat群で13か月だった。併用群ではAZA単独群よりも脱メチル化が少なく、薬力学的な拮抗作用が示唆された。
[結論] AZAにentinostatを併用してもプロトコールで定義された臨床効果は上積みされず、それは拮抗作用と関連していた。しかし、AZAの投与期間を延長すること自体は、標準的投与法よりもHNが改善するように思われるため、さらに研究を行って良いだろう。