メモ帳

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併存症はR-CHOPで治療される進行期DLBCL患者の独立した予後因子である

Comorbidity is an independent prognostic factor in patients with advanced-stage diffuse large B-cell lymphoma treated with R-CHOP: a population-based cohort study
(Br J Haematol 2014;165:489-496)

新たに診断されR-CHOPで治療されたびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者の治療成績と治療関連毒性に併存症が与える影響を調べるため、observational population-based cohort studyを行った。154例(年齢中央値69歳)の、Charlson Comorbidity Index (CCI)、治療内容、毒性、治療結果を含む臨床的特徴を評価した。45%の患者がIPI ≧ 3で、16%がCCI ≧ 2であった。計画されたR-CHOPを完遂できたのは84%で、75%が完全寛解(CR)を達成した。CCI ≧ 2の患者群では、67%が予定された治療を完遂し、46%がCRに達した。CCI < 2の患者群では、1年、2年、5年時点での全生存率がそれぞれ84%、79%、65%であったのに対し、CCI ≧ 2の群ではそれぞれ64%、48%、48%であった。grade 3/4の毒性は53%で認められ、殆どは発熱性好中球減少症(27%)と感染症(23%)であった。多変量解析ではCCI ≧ 2とIPI ≧ 3がOSと毒性(grade 3/4)の独立した予測因子であった。結論として、併存症はR-CHOPで治療される進行期DLBCL患者のOSを悪化させる独立したrisk因子であり、これは強力な治療が計画通り遂行出来ないこととgrade 3/4の毒性のためである。問題となるような併存症のある患者にとっての最善の治療アプローチを決定するために研究を行うことが望まれる。