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慢性リンパ性白血病(CLL)における、FDG/PETの結果と組織像、臨床的特徴、生存期間の関連

Correlation between FDG/PET, histology, characteristics, and survival in 332 patients with chronic lymphoid leukemia

(Blood 2014;123:2783-2790)

 

Richter sydrome (RS)は予後不良と関連している。組織学的にaggressiveな慢性リンパ性白血病(histologically aggressive chronic lymphoid leukemia; HAC)患者の予後については研究がされていない。著者らはCLL患者について、FDG/PETのデータと組織学的診断、臨床的特徴、予後の関係を示そうと試みた。合計332例のCLLが以下のように組織学的に分類された:RS 95例、HAC 117例、histologically indolent CLL (HIC) 120例。HACとRSの患者はSUVmaxが高く、症状の出現頻度が高く、PSが悪く、ヘモグロビンと血小板の値が低く、LDHとβ2-MGの値が高かった。SUVmax ≧ 10は死亡率と強く関連していた(全生存期間:SUVmax < 10, 56.7か月 vs SUVmax ≧ 10, 6.9か月)。RSとHACの予後は、SUVmax ≧ 10群と< 10群の両方においてそれぞれ差がみられなかった。SUVmax ≧ 10、PS ≧ 2、bulky disease、年齢 ≧ 65歳、が独立してOSの短さと関連していた。針生検と切除生検の両方を受けた患者において、針生検はHICの23%、HACの29%、RSの53%において診断が不適切だった。FDG/PETはCLLでtransformationが疑われる患者において有用な診断ツールである。HAC患者はHIC患者と比較して特徴が異なり、予後が不良だった。CLLにおいて、phaseが異なっていてもSUVmaxが類似していれば予後が類似していた。RSの診断のためには組織生検を選ぶべきである。