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限局期NK/T細胞リンパ腫に対する放射線治療と化学療法併用療法のメタ解析、システムレビュー

The significance of combining radiotherapy with chemotherapy for early stage extranodal natural killer/T-cell lymphoma, nasal type: a systematic review and meta-analysis

(Leuk Lemphoma 2014;55:1038-1048)

 

放射線治療は限局期の節外性NK/T細胞リンパ腫鼻型(extranodal NK/T-cell lymphoma, nadal type; ENKTL)における主要な治療と考えられている。しかし、放射線治療と化学療法からなる集学的治療が必要かどうかについては、依然として議論の余地がある。限局期ENKTLにおける放射線治療と化学療法の併用について、その重要性を評価するためにシステムレビューとメタ解析を行った。併用療法と放射線治療(単独)の比較で、完全奏功率(odds ratio [OR] 1.07; 95% CI, 0.73-1.58; p = 0.73)、5年全生存率(HR 0.73; 95% CI 0.45-1.19; p = 0.21)、5年無増悪生存率(HR 0.76; 95% CI, 0.50-1.17; p = 0.21)のいずれについても有意な差はみられなかった。化学療法の追加は、局所的な治療失敗(OR 0.94; 95% CI 0.52-1.73; p = 0.85)だけでなく全身的な治療失敗(OR 1.52; CI 0.97-2.40; p = 0.07)も減少させなかった。

今回の結果は放射線治療と化学療法を組み合わせても治療成績を改善出来ず、有害事象と経済的なコストを増大させるという主張を支持する。しかし、この結果は慎重に解釈するべきである。