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フロントライン治療として自家移植を受けた骨髄腫患者を対象とした、原病増悪に関連した早期死亡のリスクを予測する予後指標

Combination of International Scoring System 3, High Lactate Dehydrogenase, and t(4;14) and/or del(17p) Identifies Patients With Multiple Myeloma (MM) Treated With Front-Line Autologous Stem-Cell Transplantation at High Risk of Early MM Progression–Related Death

(JCO 2014;32:2173-2180)

[目的] 強力な治療を受けた骨髄腫患者を対象とした、骨髄腫進行に関連する早期死亡を評価する予後指標を構築し、検証する。

[患者・方法] IFM 2005-01試験 (n = 482)から得られたデータを用いて、予後指標を作成した。イベントは治療開始から2年以内の、骨髄腫増悪に関連した死亡である。この指標を、以下の3つの試験から得られたデータを用いて検証した: GIMEMA 26866138-MMY-3006試験(n = 480)、PETHEMA-GEMMENOS65試験(n = 390)、HOVON-65/GMMG-HD4試験(n = 827)。

[結果] 骨髄腫増悪に関連した早期死亡のリスクは以下の3つの独立した予後変数と関連していた: LDHが基準値上限を上回る、ISS 3、予後不良の染色体異常[t(4;14)またはdel(17p)]がある。これら3つの変数により、0から3までの4段階のスコアからなる予後層別化が可能だった。スコアが3点、つまりISS 3または高LDH血症に加えてt(4;14)またはdel(17p)がある患者は構築群の5%(20/387)、検証群の8%(94/1,139)でみられ、予後が非常に悪かった。bortezomibベースの導入治療を行った4試験の855例に適用した場合も、4群への層別化ができ、スコア3の患者は非常に予後が悪かった。

[結論] 著者らのモデルによって、最新の、そして最も効果的な戦略をとったにもかかわらず生じる、骨髄腫増悪に関連した早期死亡のリスクが高い骨髄腫患者のグループを簡単にに明確化することができる。