メモ帳

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ホジキンリンパ腫治療後の多重癌リスク

Risk of multiple primary malignancies following treatment of Hodgkin lymphoma

(Blood 2014;124:319-327)

 

著者らは、ホジキンリンパ腫(Hodgkin lymphoma; HL)のsurvivorにおける、三次発癌のリスク、部位、時期を評価した。1965年から1995年の間にHLと診断を受けた50歳以下の患者で、かつ5年以上生存した3,122例を対象に、二次発癌と三次発癌でリスク因子が異なるかどうか、二次発癌の発症がそれに続く発癌のリスクに影響するかどうかを、recurrent event analysisを用いて調べた。 観察期間の中央値は22.6年で、832例で二次発癌が、126例で三次発癌がそれぞれみられた。二次発癌のリスクは一般人口と比較して4.7倍高く(95% CI, 4.4-5.1)、二次発癌経験後の三次発癌リスクは5.4倍高かった(95% CI, 4.4-6.5)。10年間の三次発癌頻度(累積)は13.3%だった。二次発癌がみられなかった患者と比較して、二次発癌経験者は三次以降の発癌リスクが高かった。発癌リスクは年齢と関連しており、hazard ratioはHL治療時の年齢別にみると<25歳、25歳〜34歳、35歳〜50歳でそれぞれ2.2、1.6、1.1だった。二次発癌を経験したHL suvivorにおいては三次以降の発癌リスクが増すということを、治療に当たる医師は把握しておくべきである。