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メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

CNS-IPI:R-CHOPで治療されたDLBCL患者のCNS再発・浸潤リスクモデル

CNS International Prognostic Index: A Risk Model for CNS Relapse in Patients With Diffuse Large B-Cell Lymphoma Treated With R-CHOP.

J Clin Oncol. 2016;34:3150-3156

www.ncbi.nlm.nih.gov

目的 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者を対象とした、中枢神経(CNS)再発リスクスコアの開発と検証。

患者と方法 R-CHOPで治療された、18歳から80歳までのアグレッシブB細胞リンパ腫患者で、かつGerman High-Grade Non-Hodgkin Lymphoma Study GroupとMabThera International Trialに参加した2,164例(このうち80%がDLBCL)を対象に、CNS再発・浸潤の有無について解析した。この結果から作成したリスクモデルを、British Columbia Cancer Agency Lymphoid Cancer databaseから抽出したDLBCL 1,597例のデータセットを用いて検証した。

結果 国際予後指標(IPI)の因子に腎臓または副腎への浸潤の有無を加えたものをリスクモデル(CNS-IPI)とした。3群のリスク群モデルにおいて、低リスク群(解析患者の46%)、中リスク群(41%)、高リスク群(12%)の2年CNS再発・浸潤率はそれぞれ0.6%(信頼区間0〜1.2)、3.4%(2.2〜4.4)、10.2%(6.3〜14.1%)だった。British Columbia Cancer Agencyのデータセットを用いた検証でも、CNS再発・浸潤率は低リスク群で0.8%(0.0〜1.6)、中リスク群3.9%(2.3〜5.5)、高リスク群12.0%(7.9〜16.1)と同様の数字を示した。

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(画像は文献より引用。Fig. 3)

 

結論 CNS-IPIは強力で、再現性のあるツールであり、R-CHOPで治療されたDLBCL患者のCNS再発・浸潤リスクの推定に使用することができる。DLBCL患者の90%近くは低または中リスク群に該当し、CNS再発リスクは5%未満である。これらの患者では、CNS浸潤の診断、治療のための介入を省略できるかもしれない。対象的に、高リスク群ではCNS再発率が10%を超えており、CNSを対象とした評価と予防的介入を考慮するべきである。

 

まとめ:CNS-IPI

  1. 年齢 (≧61歳)
  2. 血清LDH (>正常上限)
  3. Perfoemance status (ECOG) (≧2)
  4. 病期 (3期または4期)
  5. 節外病変数 (≧2)
  6. 腎臓または副腎に浸潤がある

該当項目0〜1個:低リスク群 (2年CNS再発・浸潤率 0.6〜0.8%)

該当項目2〜3個:中リスク群 (3.4〜3.9%)

該当項目4〜6個:高リスク群 (10.2〜12.0%)