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メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

高齢骨髄腫患者における、導入療法の有無による自家幹細胞移植の治療成績

Autotransplant with and without induction chemotherapy in older multiple myeloma patients: long-term outcome of a randomized trial.

Haematologica. 2016;101:1398-1406.

www.ncbi.nlm.nih.gov

高齢の多発性骨髄腫に対する自家移植は議論の余地がある。年齢に応じて調整した大量メルファランの役割と、導入化学療法の効果は依然として明らかではない。60〜70歳の合計434例を、4サイクルの標準的なアントラサイクリンベースの化学療法または導入療法なしの2群に無作為に割り付けた。全ての症例に、メルファラン140 mg/m^2投与後の自家移植(MEL140) 2回が予定された。

無増悪生存を主要評価項目とした。適格症例420例のうち、85例が1回目の移植を受け、69%が2回の移植を完了した。治療期間の中央値は導入療法群が7.7ヶ月、導入療法なし群が4.6ヶ月と短かった。intention-to-treat解析で、導入療法群(207例)の無増悪生存期間の中央値は21.4ヶ月で、導入療法なし群(213例)では20.0ヶ月だった(hazard ratio 1.04, 95%信頼区間 0.84-1.28; P=0.36)。per-protocol解析では、無増悪生存期間中央値はそれぞれ23.7ヶ月と23.0ヶ月だった(P=0.28)。65歳以上の症例(55%)で予後は劣っていなかった。低リスク核型(del17p13、t(4;14)、1q21増幅のいずれもみられない)の症例は全生存率が良好で、1回目の寛解期間が長かった。MEL140では重篤な粘膜炎の頻度が低く(10%)、治療関連死も少なかった(1%)。

hazard ratioに基づくと、幹細胞動員のための化学療法と2回のMEL140を行った群では96%で無増悪生存を達成し、自家移植可能と判断される高齢骨髄腫患者における独立した治療コンポーネントとしての価値を示した。