読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

不明熱を呈する血管内リンパ腫の診断におけるランダム皮膚生検の有用性

Usefulness of Random Skin Biopsy as a Diagnostic Tool of Intravascular Lymphoma Presenting With Fever of Unknown Origin.

Am J Dermatopathol 2015;37:686-690

PMID: 26291417 DOI: 10.1097/DAD.0000000000000321

www.ncbi.nlm.nih.gov

背景

血管内B細胞リンパ腫(IVBCL)は節外性リンパ腫の中の稀な病型であり、血管の内腔でリンパ腫が増殖する。最も頻度の高い症状は遷延する発熱である。異常が無いように見える皮膚からのランダム皮膚生検は、血管内リンパ腫が疑われる患者において有用であると報告されてきた。しかし、この方法の感度は未だ知られていない。

目的

不明熱患者を対象に、血管内リンパ腫の診断におけるランダム皮膚生検の有用性を評価する。

対象と方法

2007年3月から2012年6月までの間にRamathibodi病院で著者らがランダム皮膚生検を実施した全ての症例を後方視的に解析した。両大腿と腹部の3ヶ所で切開生検を実施した。

結果

ランダム皮膚生検について皮膚科医に相談があった24例のうち、3例(13%)が血管内リンパ腫と診断され、全例で発熱が遷延しており、体重減少、パフォーマンスステータスの低下(ECOG PS > 2)がみられた。興味深いことに、2例(8%)が正常に見える皮膚組織の生検とさらなる精査の結果cytophagic histiocytic panniculitis (細胞貪食組織球性脂肪織炎)と診断されており、T細胞リンパ腫の診断に至っていた。

結論

不明熱や、明らかな皮膚病変のない体重減少、LDHの著名な上昇、ECOG PSの著名な悪化を呈し、IVBCLが疑われる高齢者ではランダム皮膚生検の実施が考慮されるべきであり、感度を高めるために両大腿と腹部の3ヶ所から切開生検を実施するべきである。著者らはこの方法がIVBCLの診断を得るための重要な診断方法を提供すると提案している。要約すると、24例中5例(21%)において得られたランダム皮膚生検の陽性所見がリンパ腫診断に役立った。

 

f:id:kusarenaikai:20170210202635p:plain

(本文より引用)