メモ帳

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大量化学療法の適応がない骨髄腫症例に対するベンダムスチン、ボルテゾミブ、デキサメタゾン併用レジメンの第2相試験

Phase II study of bendamustine, bortezomib and dexamethasone (BBD) in the first-line treatment of patients with multiple myeloma who are not candidates for high dose chemotherapy.

Br J Haematology 2017

PMID: 28169430, DOI: 10.1111/bjh.14536

www.ncbi.nlm.nih.gov

ベンダムスチン、ボルテゾミブ、デキサメタゾンの併用療法(BBD)を、多発性骨髄腫の1st line治療として評価した。オリジナルの治療レジメンはベンダムスチン 80 mg/m^2 day1,4、ボルテゾミブ 1.3 mg/m^2 day1,4,8,11、デキサメタゾン 40 mg day1,2,3,4を28日サイクルで最大8サイクルまで繰り返すというもので、中間解析において効果が認められたものの比較的毒性が強いとされた。レジメンは、ベンダムスチン 80 mg/m^2 day1,2、ボルテゾミブ 1.3 mg/m^2 day1,8,15、デキサメタゾン 20 mg day1,2,8,9,15,16を28日サイクルで最大8サイクルまで繰り返し、その後ボルテゾミブ 1.3 mg/m^2(静注)を2週間毎に投与する維持療法を行う、という内容に修正された。

59例が登録された。主要評価項目は完全奏功率(CR)と設定された。修正前の治療レジメンの実施サイクル数中央値は7 (range 1-8)、修正レジメンは8 (1-8) + 維持療法だった。

全奏功率は91%で、CRは9%だった。観察期間中央値は19.1ヶ月で、無増悪生存期間中央値は修正前レジメンで11.1ヶ月、修正レジメンで18.9ヶ月だった。grade 3/4の有害事象で最も多かったのは倦怠感と神経障害だった。

BBDレジメンはこのような患者集団において忍容性があり、有効である。治療強度を軽減しつつ治療期間を伸ばすことがより良い治療成績につながったと考えられた。