メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

末梢性T細胞リンパ腫における、診断後24ヶ月時点の無イベント生存とその後の生存率との関連

International Assessment of Event-Free Survival at 24 Months and Subsequent Survival in Peripheral T-Cell Lymphoma
(J Clin Oncol 2018;35:4019-4026)

目的
末梢性T細胞リンパ腫(Peripheral T-cell lymphomas; PTCLs)は臨床的にはアグレッシブリンパ腫に分類される。著者らは以前に24ヶ月時点での無イベント生存(EFS24)がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫のエンドポイントとして臨床的に有用性であることを示した。今回著者らは、大規模な多施設コホートを対象にEFS24とその後の全生存率(subsequent OS)を評価した。

患者と方法
2000年から2012年までの間に新たにPTCLsと診断され、治癒を目的とした治療を受けた患者を対象とした。米国とスウェーデンの患者をinitial cohort、カナダの患者をreplication cohortとした。無イベント生存(EFS)は診断日から最初の治療を受けた後リンパ腫が増悪するまで、再治療、または死亡するまでの時間と定義した。subsequent OSはEFS24を達成してから、または24ヶ月以内にリンパ腫が増悪した場合はリンパ腫が増悪した時点から計測された。全生存率は年齢、性別、国を一致させた一般人口と比較した。

結果
775人が研究に登録され、診断時の年齢の中央値は64歳で63%が男性だった。結果はsimilar cohortとreplication cohortで類似しており、統合解析を実施した。患者の64%は24ヶ月以内にリンパ腫が増悪しており、subsequent OSの中央値は4.9ヶ月(5年全生存率 11%)だった。対称的に、EFS24を達成した患者の23%で達成後5年以内にリンパ腫が再発したが、EFS24を達成した後の全生存率は中央値に到達しなかった(5年全生存率 78%)。60歳以下の若年者では、EFS24達成後の予後はさらに良かった(5年全生存率 91%)。

結論
PTCLにおいて、EFS24は引き続く予後を層別した。最初の治療に抵抗性、または早期に再発したPTCL患者は非常に予後が悪かった。しかし、PTCL患者の3分の1以上は診断後2年間寛解を維持し、引き続く全生存率も有望であり、特に若年者では予後が良かった。このような予後の顕著な違いはPTCLについて患者と話をする際、研究をデザインする際、リスクを層別化する際にEFS24が有用であることを示唆している。

 

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