メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

再発・難治骨髄腫に対するペムブロリズマブ、ポマリドミド、低用量デキサメタゾン併用療法

Pembrolizumab, pomalidomide, and low-dose dexamethasone for relapsed/refractory multiple myeloma.

(Blood. 2017 Sep 7;130(10):1189-1197.)

 

Programmed death 1 (PD-1)受容体とそのリガンド(PD-L1)は多発性骨髄腫(MM)における免疫からの回避を助長している。著者らは、PD-1抗体であるpembrolizumabがポマリドミドによる抗骨髄腫細胞性免疫を増強し、その結果臨床的な効果が改善するという仮説を立てた。今回の単施設第2相試験では、再発・難治性の骨髄腫(RRMM)患者48人に28日サイクルでpembrolizumab (200 mg 静注、2週間ごと)、ポマリドミド(4 mg/日、21日間)、デキサメタゾン(40 mg、週に1回)を投与した。
患者の治療歴は、レジメンの種類の中央値が3(range 2〜5)、年齢の中央値は64歳(35〜83)で、IMiDsとプロテアソーム阻害剤の両方の治療歴があり、73%(35/48)はその両方に抵抗性だった。また、70%(31/48)が自家移植を受けており、62%(30/48)が高リスクの染色体異常を有していた。grade 3または4の有害事象が40%(19/48)に起こり、内訳は、血液毒性が40%(19/48)、高血糖が25%(12/48)、肺炎が15%(7/48)だった。自己免疫による有害事象は肺臓炎が13%(6/48)、甲状腺機能低下が10%(5/48)で、ほとんどがgrade2以下だった。
治療が奏功したのは60%(29/48)で、sCR/CRは8%(4/48)、VGPRが19%(9/48)、PRが33%(16/48)だった。治療効果の持続期間中央値は14.7ヶ月だった。観察期間の中央値は15.6ヶ月で、無増悪生存期間(PFS)の中央値は17.4ヶ月、全生存期間は中央値に到達しなかった。
治療前の骨髄サンプルの解析から、治療に反応した患者ではPD-L1の発現量が多い傾向がみられ、PD-1の発現に関わらずTリンパ球の浸潤が多いほどPFSが長い傾向がみられた。pembrolizumab、ポマリドミド、低容量デキサメタゾンはRRMM患者において許容可能な安全性と持続的な奏功を示した。

 

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