メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

MGUS患者の長期追跡結果

Long-Term Follow-up of Monoclonal Gammopathy of Undetermined Significance

(N Engl J Med 2018; 378:241-249)

背景
Monoclonal gammopathy of undetermined significance (MGUS)は、50歳以上の人の約3%でみられる。

方法
著者らは、1960年から1994年までの間にMayo ClinicでMGUSと診断されたsoutheastern Minnesotaに住む1,384人の患者について検討した。観察期間の中央値は34.1年(range 0.0〜43.6)だった。主要評価項目は、多発性骨髄腫やその他の形質細胞異常、リンパ球系異常への進行とした。

結果
14,130人年の観察期間中、147人(11%)でMGUSが進行し、この割合は対照集団と比較して6.5倍(95%信頼区間[CI] 5.5〜7.7)高かった。他の原因による死亡を除外した進行率は10年で10%、20年で18%、30年で28%、35年で36%だった。IgM MGUSの患者においては、血清中のfree light-chain比(κ鎖とλ鎖の比)の異常と血清中のM蛋白高値(≥1.5 g/dL)の2つのリスク因子が進行と関連しており、進行率はリスク因子が2つあると20年で55、1つでは41%、どちらのリスク因子もない患者では19%だった。
non-IgM MGUSでは、リスク因子2が2つある患者では進行率は20年で30%、1つでは20%、1つもない患者では7%だった。MGUS患者の生存率は、年齢と性別をマッチさせたMinnesota住民からなる対照集団と比較して、生存期間が短かった(中央値 8.1年 vs 12.4年、p < 0.001)。

結論
IgM MGUSとnon-IgM MGUSの間で、疾患進行リスクに有意な差がみられた。MGUS患者では、年齢と性別をマッチさせた対照集団と比較して全生存期間が短かった。

 

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