メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

骨髄腫患者のCR判定における尿免疫固定法の役割

Role of urine immunofixation in the complete response assessment of MM patients other than light-chain-only disease.
Blood. 2019 Jun 20;133(25):2664-2668.
PMID: 31010846  doi: 10.1182/blood.2019000671.

多発性骨髄腫(MM)の治療効果判定クライテリアでは、完全奏功(CR)と判定するためには血清免疫固定法(sIFE)と尿免疫固定法(uIFE)の両方でモノクローナル蛋白(M蛋白)が陰性である必要がある。しかし、uIFEはsIFE陰性患者の全例で実施されているわけではない。
著者らは、GEM2012MENOS65試験(NCT01916252)で治療された骨髄腫患者384人(light-chain-only diseaseは除外)についてM蛋白の評価を解析し、治療後にsIFEが陰性となった患者におけるuIFE陽性率を明らかにした。また、CR、uIFEが評価できない以外はCR(uncertain CE; uCR)、very good partial response (VGPR)の患者における微小残存病変(MRD)陰性率と無増悪生存率(PFS)について評価を行った。
診断時点で血清からのみM蛋白が検出され、治療後にsIFEが陰性となり、かつuIFEの結果が利用可能だった107人のうち、uIFEが陽性だった割合は0%だった。
診断時に血清と尿の両方からM蛋白が検出され、治療後にsIFEが陰性となった161人のくち、uIFE陽性だったのは3人(1.8%)だった。
CRとuCRを達成した患者の間に、地固め療法後のMRD陰性率(<10^-6; 76% vs 75%; P=0.9)と2年PFS(85% vs 88%; P=0.4)の差はみられなかず、VGPRに至った患者では有意に低かった。
今回の結果から、light-chain only disease以外の骨髄腫患者においてCRと判定する際にuIFEは必須ではない可能性が示唆された。