メモ帳

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眼内原発リンパ腫に対する放射線単独治療の成績

Primary intraocular lymphoma: treatment outcomes with ocular radiation therapy alone
(Leuk lymphoma 2014;55:795-801)
 
眼内原発リンパ腫(primary intraocular lymphoma; PIOL)のうち、他に中枢系浸潤が無いものの治療については議論の的となっている。著者らは、画像検査で脳や髄膜への浸潤所見を認めずなかったPIOL患者18例(1999年〜2011年)について評価を行った。
診断時点の年齢中央値は64歳(32-82)で、観察期間中央値は25か月だった。11例で両眼への浸潤がみられた。全例が眼窩内への外照射を受けた(照射線量中央値 36 Gy)。12例が眼窩への放射線照射のみで治療されており、このうち7例では観察期間中央値30か月で再発を認めなかった。残る5例では脳または眼に再発し、救援化学療法(±放射線治療)が奏功した。放射線治療の前に化学療法を受けた6例のうち、3例が再発して救援療法を受けた。2年全生存率は94%だった。2年無再発生存率は化学療法併用群と放射線療法単独群の間で差がみられなかった。放射線治療単独でPIOLは良くコントロールされ、再発時には救援療法が奏功した。