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自家移植前にCRを達成できなかったMCLにZevalinを投与しても予後は改善されなかった

Nordic MCL-3 study: BEAM/C conditioning intensified with 90Y-Ibritumomab-Tiuxetan in responding non-CR patients followed by autologous transplant in mantle cell lymphoma.
(Blood 2014;123:2953-2959)

本研究の主な目的は、移植前にCRを達成出来なかった患者において、大量化学療法に90Y-ibritumomab-tiuxetan (Zevalin)を追加することで治療成績を改善することである。未治療のMCL患者(stage II-IV、65歳以下) 160例に対して(R-)maxi-CHOPとR-high-dose-Ara-Cを交互に合計6サイクル行い、引き続きhigh-dose BEAM (またはBEAC)と自家造血幹細胞移植を行った。一連の治療は2005年〜2009年に実施された。CRuまたはPRの患者に対してのみ、大量化学療法前にZevalin (0.4 mCi/kg)を投与した。移植前の全奏功率は97%だった。観察期間中央値は4.4年で、histrical controlであるMCL2 trial (Zevalin投与以外の内容は同じ)と比較して治療成績に差はみられなかった。4年時点でのOS、EFS、PFSはそれぞれ78%、62%、71%だった。移植前にCRu/PRでZevalinを投与された患者の効果持続期間はCR群よりも短かった。移植前のPETが陽性で微小残存病変が検出可能であったケースはPFS、EFS、OSが劣っていると予測された。結論として、移植前のPET陽性と微小残存病変は強力な予後予測因子であった。移植前にCRを達成出来なかった患者に対するZevalinでの治療強化は、タイミングが遅く予後を改善しないかもしれない。