未治療マントル細胞リンパ腫に対するbortezomib、rituximab併用hyper-CVAD (VcR-CVAD)とrituximab維持療法の第2相試験
Phase 2 study of VcR-CVAD with maintenance rituximab for untreated mantle cell lymphoma: an Eastern Cooperative Oncology Group study (E1405).
(Blood 2014;123:1665-1673)
rituximab、bortezomib、modified hyper-CVADを組み合わせた寛解導入免疫化学療法(VcR-CVAD)と、rituximabによる維持療法(MR)の効果と安全性について、Eastern Cooperative Oncology Group protocol E1405において評価した。治療歴の無いマントル細胞リンパ腫患者を21日毎6サイクルのVcR-CVADで治療し、その後2年間のMRを行った。移植適格症例はMRの代わりに地固め療法として自家幹細胞移植を受けることも可能とした。主要評価項目はVcR-CVADによる完全奏功率、副次評価項目は全奏功率、無増悪生存率、全生存率、毒性とした。75例の適格症例が登録され、年齢中央値は62歳(40-76)だった。全奏功率は95%、完全奏功率は68%だった。観察期間中央値は4.5年で、3年時点の無増悪生存率は72%、 全生存率は88%であった。PFS、OSのいずれについても、MR群(n = 44)と自家移植群(n = 22)群の間に明らかな差はみられなかった。予期せぬ毒性はみられず、VcR-CVADはマントル細胞リンパ腫患者に高い全奏功率と完全奏功率をもたらした。VcR-CVAD後のMRは自家移植と同等の効果を示し、奏功持続期間を改善するかもしれない。MRと自家移植を比較する無作為化臨床試験の実施を考慮すべきであり、従来の治療にbortezomibがもたらす効果を評価するための無作為化臨床試験が進行中である。