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再発・難治骨髄腫におけるレナリドミド,シクロフォスファミド,プレドニゾロン併用療法の第I/II相臨床試験

Phase I-II trial of oral cyclophosphamide, prednisone and lenalidomide for the treatment of patients with relapsed and refractory multiple myeloma

(Br J Harmatol 2015;168:46-54)

この単施設,オープンラベル第I/II相用量増量試験では,再発・難治性の多発性骨髄腫におけるレナリドミド,シクロフォスファミド,プレドニゾロン併用(CPR)療法の安全性と有効性を評価した.CPR療法の最大投与量はCY 300mg/m^2 (day 1, 8, 15),LEN 25mg (day1-21),PSL 100mg (1日おき)で,治療サイクルは28日だった.

2007年11月から2009年6月の間に32例が3つの用量の異なるコホートに登録された.年齢の中央値は64歳で,59%が男性だった.前治療歴の中央値は2レジメンだった.奏功した症例では,その治療を骨髄腫が増悪するまで継続することが許された.CPRレジメンで用量制限毒性は認められず,中央値16ヶ月間(3.5-65ヶ月)にわたって治療が実施され,安全性と忍容性か許容可能なものであった.観察期間中央値は28ヶ月で,全奏功率(≧部分奏功)は94%だった.無増悪生存期間の中央値は16.1ヶ月(95% CI; 10.9-22.5ヶ月)で,全生存期間中央値は27.6ヶ月(95% CI; 16.8-36.6ヶ月)だった.プロトコール登録時点におけるβ2ミクログロブリンの値のみが生存率と相関していた(p = 0.047).これらの結果は再発・難治性骨髄腫において他の2または3剤併用療法に匹敵するものであり,CPRレジメンが再発・難治あるいは新規に診断された骨髄腫においてさらに評価されるべきであることを示唆している.