メモ帳

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妊娠中のリンパ腫管理に関するレビューとアンケート調査

Continuing dilemmas in the management of lymphoma during pregnancy: review of a 10-point case-based questionnaire.

Int J Clin Oncol. 2016, PMID 27743147

背景 妊娠中のリンパ腫は稀であるため、管理についてのガイドラインは後ろ向き研究とケースレポートから得られたエビデンスに基づいている。今回、著者らは主要な難しいテーマについてレビューを行い、イスラエル国内の血液腫瘍医に妊娠中のリンパ腫管理について質問した。

方法 PubMedデータベースを用いて、1990年から2014年までに発表された論文を検索した。論文は主要なジレンマをカバーする質問を案出した専門家委員会によってレビューされた。また、60の質問が送付された。

結果 単純MRIが病期評価の画像検査として好まれていた。化学免疫療法は、妊娠第1期を超えればメトトレキサートを除いて比較的安全と考えられていた。ステロイドとビンブラスチンは、ホジキンリンパ腫治療において妊娠第2期までの適当な「橋渡しの治療」と考えられていた。妊娠中の化学免疫療法の用量は依然として議論の余地があったが、半数以上は実際の体重に従った用量を推奨していた。至適な分娩のタイミングは36週以降と考えられていた。完全奏功を達成したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者の次の妊娠については、69%が2年待つことを勧めたが、濾胞性リンパ腫については半数以上が6〜12ヶ月待つことを勧めた。

考察 妊娠第2期以降の化学療法についての安全性については同意が得られているが、至適な用量、中枢神経の治療、分娩の時期と次回以降の妊娠については依然として議論の余地があり、この領域におけるさらなる共同研究が必要なことを示している。