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再発・難治性の縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫における、ペムブロリズマブの安全性と忍容性

Safety and tolerability of pembrolizumab in patients with relapsed/refractory primary mediastinal large B-cell lymphoma.

(Blood. 2017 Jul 20;130(3):267-270.)


再発・難治性の縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫(relapsed/refractory primary mediastinal large B-cell lymphoma; rrPMBCL)の治療の選択肢は限られており、一般に予後は悪い(全奏功率[ORR] 0〜25%、2年全生存率 15%)。PMBCLは高頻度にPD-1リガンドを過剰発現しており、PD-1阻害薬に感受性を示す可能性がある。
著者らは抗PD-1抗体である複数のコホートによる1b相試験であるKEYNOTE-013の一部として、ペムブロリズマブの安全性と抗腫瘍活性を評価した。
データ集計を打ち切った時点で、18人(年齢中央値30歳、過去の治療レジメン数の中央値 3) が試験に登録されて治療を受け、このうち17人が有効性の解析に含まれた。11人(61%)が薬剤に関連した有害事象を経験していた(ほとんどがgrade 1または2)が、有害事象を理由に治療を終了した患者はいなかった。ORRは41%(7/17)で、6人がstable diseaseだった。画像検査で評価可能だった患者16人のうち13人(81%)で標的病変の減少を認めた。観察期間の中央値は11.3ヶ月で、治療効果の持続期間は中央値に到達しなかった。2人の患者は治療期間が最長の2年間に達し、寛解を維持している。患者全体として、全生存期間は中央値に到達せず、治療に反応があった患者はデータ集計を打ち切った時点で全員が生存していた。
これまでに治療を重ねてきたrrPMBCL患者においてこのような結果が出たことから、ペムブロリズマブによるPD-1阻害は管理可能な安全性と有望な抗腫瘍活性を持っていることが示された。

 

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