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PETの結果に基づいたアグレッシブ非ホジキンリンパ腫の治療に関する第3相試験

Positron Emission Tomography–Guided Therapy of Aggressive Non-Hodgkin Lymphomas (PETAL): A Multicenter, Randomized Phase III Trial

PMID: 29750632, DOI: 10.1200/JCO.2017.76.8093

目的

[18F]fluorodeoxyglucoseをトレーサーに用いたinterim positron emission tomography (PET)は,アグレッシブ非ホジキンリンパ腫患者の治療結果を予測できる可能性がある。著者らは,PETがCHOPで治療される患者の治療方針をガイドできるかどうかを評価した。

患者と方法

新たにCD20陽性リンパ腫と診断され,R-CHOPを2サイクル受けた患者にPETを行い,ΔSUVmax法で評価した。PET陽性患者は,6サイクルのR-CHOPを追加する群または強力なバーキットリンパ腫プロトコールを6ブロック受ける群のいずれかにランダムに割り付けられた。PET陰性のCD20陽性リンパ腫患者は,R-CHOPを4サイクル追加する群またはR-CHOPを4サイクル追加しさらにリツキシマブを2回追加投与する群のいずれかにランダムに割り付けられるか割り当てられた。主要評価項目は無イベント生存で,ログランク検定で評価した。

結果

治療を受けた患者862人のうち,interim PETが陽性の患者は108人(12.5%),陰性の患者は754人(87.5%)で,無イベント生存と全生存に統計学的有意差があった。PET陽性患者のうち,52人はR-CHOP群に,56人はバーキットプロトコール群に無作為に割り付けられ,2年時点での無イベント生存率はそれぞれ42.0% (95% CI, 28.2% to 55.2%)と31.6% (95% CI, 19.3% to 44.6%),ハザード比は1.501 (95% CI, 0.896 to 2.514); P = .1229だった。バーキットプロトコール群では毒性が有意に多かった。PET陰性患者754人のうち,255人がランダムに割り付けられた(R-CHOP群に129人,R-CHOPとリツキシマブ追加群に126人)。無イベント生存率は76.4% (95% CI, 68.0% to 82.8%)と73.5% (95% CI, 64.8% to 80.4%)で,ハザード比は1.048 (95% CI, 0.684 to 1.606); P = .8305だった。PETによる予後予測は,International Prognostic Indexと独立していた。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫における結果は,全体の結果と類似していた。

結論

interim PETはR-CHOPで治療されたアグレッシブリンパ腫患者の予後を予測していた。PETに基づいた治療強化は結果を改善しなかった。

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