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未治療のindolentリンパ腫とマントル細胞リンパ腫を対象としたベンダムスチン+リツキシマブとR-CHOP/R-CVPの比較試験ー5年フォローアップの結果

First-Line Treatment of Patients With Indolent Non-Hodgkin Lymphoma or Mantle-Cell Lymphoma With Bendamustine Plus Rituximab Versus R-CHOP or R-CVP: Results of the BRIGHT 5-Year Follow-Up Study.

J Clin Oncol. 2019 Apr 20;37(12):984-991. doi: 10.1200/JCO.18.00605. 

PMID: 30811293

 

目的

BRIGHT study (ClinicalTrials.gov identifier: NCT00877006)は,未治療のインドレント非ホジキンリンパ腫またはマントル細胞リンパ腫患者におけるベンダムスチン+リツキシマブ(BR)とR-CHOPまたはR-CVPの有効性と安全性を比較することを目的に実施された。この論文は,長期間のフォローアップデータを提供する。

患者と方法

無増悪生存(PFS),無イベント生存,効果の持続期間,全生存に関するイベントが発生するまでの期間について,試験の治療が完了した後5年以上観察を続けた。各イベントは試験担当医師の評価によった。セカンドラインの抗腫瘍治療を受けた患者数と他の悪性腫瘍の発生数についてもデータを収集した。

結果

BR群,R-CHOP/R-CVP群のどちらにおいても,いずれのイベントについてもイベント発生までの期間は中央値に到達しなかった。5年時点での無増悪生存率はBR群で65.5%,R-CHOP/R-CVP群で55.8%だった。両群のPFSについてのハザード比は0.61 (95% CI, 0.45 to 0.85; P = 0.0025)で,有意と考えられた。無イベント生存と効果の持続期間についてのハザード比(それぞれP = 0.0020と0.0134)を見ても,BRレジメンの方がR-CHOP/R-CVPより良好であった。しかし,全生存については有意な差はみられなかった。BR,R-CHOP,R-CVPに関する安全性プロファイルは,全体として予測されたものと同程度だった。また,長期間のフォローアップ中に新しい安全性データは収集されなかった。二次性の悪性腫瘍については,BR群の方が多かった。

結論

全体として,BRの方がR-CHOP/R-CVPよりも長期間の疾患コントロールが良好であり,インドレントリンパ腫とマントル細胞リンパ腫患者のファーストライン治療の選択肢として考慮するべきと考えられた。

www.ncbi.nlm.nih.gov