メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

進行期の濾胞性リンパ腫において、ベンダムスチン+リツキシマブで治療された後の早期増悪は形質転換のリスクと関連している

Early progression after bendamustine-rituximab is associated with high risk of transformation in advanced stage follicular lymphoma.
Blood. 2019 Aug 29;134(9):761-764. doi: 10.1182/blood.2019000258. Epub 2019 Jul 12.
PMID: 31300404


進行期の濾胞性リンパ腫(FL)に対するフロントライン治療としてベンダムスチンとリツキシマブの併用(BR)が広く行われるようになったが、早期増悪や組織学的形質転換に関する知見はほとんどない。著者らは、フロントラインのBRとリツキシマブの維持療法で治療された進行期のFL患者296人から成るpopulation-based cohortの後ろ向き解析を行った。
これまでに示されているように、このレジメンの治療成績は優れており、2年無イベント生存率は85%(95%信頼区間[CI] 80〜89)、2年全生存率は92%(88〜95)だった。24ヶ月以内のリンパ腫増悪(POD24)は患者の13%でみられ、2年全生存率が38%(20〜55)と治療成績が有意に悪かった。ベースラインにおけるPOD24のリスク因子はLDHの上昇のみだった(P<0.001)。重要な点として、POD24がみられた患者の大半(76%)で形質転換が起きていた。
リツキシマブ、シクロフォスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾンで治療されたhistorical cohortと比較して、無イベント生存は改善しており、POD24のリスクは減少していたが、POD24が確認された患者における形質転換の割合は今回のコホートの方が高かった。全体としての形質転換の頻度は変化していないようであった。
フロントライン治療としてBRを受けた患者においては、潜在的または早期の形質転換がPOD24の主たる要因である。形質転換に関するバイオマーカーの確立と、治療戦略の改善が治療成績改善のために重要である。