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妊娠中に母体が非ホジキンリンパ腫と診断された80例の治療成績

Maternal and neonatal outcomes in 80 patients diagnosed with non-Hodgkin lymphoma during pregnancy: results from the International Network of Cancer, Infertility and Pregnancy
Br J Haematol. 2021 Apr;193(1):52-62. doi: 10.1111/bjh.17103. Epub 2020 Sep 18.
PMID: 32945547 DOI: 10.1111/bjh.17103

今回のコホート研究はInternational Network on Cancer, Infertility and Pregnancy (INCIP)によるものであり、1986年から2019年までの間に非ホジキンリンパ腫と診断された80人の妊娠中の患者について、57人(71%)のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に特に焦点を当てて、母体と新生児の成績を報告する。
80人の患者のうち、54人(68%)は化学療法を受け、その大半(89%)はCHOP-likeレジメンだった。妊娠初期の4人は中絶した。妊娠を継続した76人のうち、死産が1例(1.3%)あった。全体として、低出生体重児(39%)、早産(52%)、分娩合併症(41%)、新生児合併症(12.5%)の頻度が高く、これは出生前の化学療法だけでは説明がつかなかった。
早産の半数(46%)は腫瘍に対する治療のために計画されたものだった。
R-CHOPで治療されたDLBCL患者の3年無増悪生存率、全生存率は限局期(n=29)で83.4%と95.7%、進行期(n=15)で60.6%と73.3%だった。リツキシマブを投与された36例のうち、5例(13%)で新生児に合併症がみられ、3例(8%)で母体に感染症が報告された。
結論として、高リスク患者に対応している周産期センターにおいては、DLBCLの標準的な治療を妊娠中の患者に提供可能である。