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高齢DLBCL患者の評価と予後予測指標

Simplified Geriatric Assessment in Older Patients With Diffuse Large B-Cell Lymphoma: The Prospective Elderly Project of the Fondazione Italiana Linfomi
J Clin Oncol. 2021 Apr 10;39(11):1214-1222. doi: 10.1200/JCO.20.02465. Epub 2021 Feb 12.
PMID: 33577377 DOI: 10.1200/JCO.20.02465

目的
高齢のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者について、診断時点での単純化した高齢患者評価simplified geriatric assessment (sGA)の使用と、予後スコアとの統合を前方視的に評価すること。

方法
著者らは、64歳以上のDLBCL患者で、治療前にFondazione Italiana Linfomiのoriginal geriatric assessment (oGA)による評価を受けた患者について、前方視的なElderly Project研究を実施した。治療の選択は担当医の裁量に委ねた。主要評価項目は全生存(OS)とした。(ClinicalTrials.gov identifier: NCT02364050)

結果
1,163人(年齢中央値 76歳)について解析し、3年OSは65%だった(95% CI, 62~68)。oGAの多変量解析において、依然として年齢(>80歳)が独立してOSと関連していたため、新たに単純化したGA (sGA)を開発した。sGAでは患者をfit (55%)、unfit (28%)、frail (18%)に分類し、それぞれの3年OSは75%、58%、43%で有意な違いがあった。
sGAの群、IPI、ヘモグロビンレベルがOSの独立した予測因子であり、これらを用いてElderly Prognostic Index (EPI)を構築した。low (23%)、intermediate (48%)、high (29%)の3つのリスク群に分類され、それぞれの推定3年OSは87% (95% CI, 81~91)、69% (63~73)、42% (36~49)だった。独立した別の328症例を用いて、EPIをした。

結論
Elderly ProjectはsGAをfitness statusの客観的ツールとして検証し、高齢DLBCL患者のOSを予測するEPIを定義した。