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メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

成人バーキットリンパ腫に対する低強度化学療法

Low-Intensity Therapy in Adults with Burkitt's Lymphoma
(NEJM 2013;369:1915-1925)

[背景] バーキットリンパ腫は小児、成人に発症するaggressive B細胞リンパ腫であり、多くは高強度化学療法により治癒し得る。現在行われている治療は、小児と比較すると成人や免疫不全のある患者においては有効性が低く、また副作用が強い。
[方法] 未治療のバーキットリンパ腫患者を対象に、低強度治療としてEPOCH-Rを実施した。HIV陰性の患者に対しては標準的な用量調整EPOCH- R(DA-EPOCH-R)を行い、HIV陽性患者に対しては用量を減量して治療期間を短縮し(short-course)、リツキシマブの投与量を2倍 にしたEPOCH-R(SC-EPOCH-RR)を行った。
[結果] 合計で30例に対して治療を行った。このうち19例はDA-EPOCH-R、11例はSC-EPOCH-RRを受けた。患者年齢の中央値は33歳で、 40%が40歳以上だった。また、73%がintermediate-riskで、10%がhigh-riskに該当した。主な有害事象は発熱と好中球減 少で、DA-EPOCH-Rでは全治療サイクル数の22%、SC-EPOCH-RRでは10%でそれぞれみられた。腫瘍崩壊症候群が1例あった。治療関連 死は無かった。ドキソルビシン-エトポシドとシクロフォスファミドの累積投与量は、SC-EPOCH-RRの方がそれぞれ47%、57%少なかった。観察 期間中央値はDA-EPOCH-R群で86か月、SC-EPOCH-RR群で73か月で、DA-EPOCH-R群では無増悪生存率(PFS) 95%、全生存率 100%、SC-EPOCH-RR群ではPFS 100%、OS 90%だった。バーキットリンパ腫による死亡例はなかった。
[結論] 本試験においては、低強度のEPOCH-R変法が散発例、免疫不全関連バーキットリンパ腫例のいずれにおいても高い有効性を示した。

※成人、小児を対象としたDA-EPOCH-Rの臨床試験が現在実施中(2013年11月現在)。
成人→Phase II Study of Dose-Adjusted EPOCH+/-Rituximab in Adults With Untreated Burkitt Lymphoma, c-MYC Positive Diffuse Large B-Cell Lymphoma and Plasmablastic Lymphoma
小児→Use of Dose Adjusted EPOCH-R in the Treatment of Childhood Mature B Cell Malignancies