メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

姑息的治療を要する再発・難治DLBCL、MCL患者を対象としたVSLIとrituximab併用療法の第2相試験

Phase II study of vincristine sulfate liposome injection (Marqibo) and rituximab for patients with relapsed and refractory diffuse large B-Cell lymphoma or mantle cell lymphoma in need of palliative therapy.
(Clin Lymphoma Myeloma Leuk 2014;14:37-42)

[背景] vincristine sulfate liposome injection (VSLI)は進行期非ホジキンリンパ腫と未治療中悪性度非ホジキンリンパ腫に活性がある。その血液毒性プロファイルが優れていることから、VSLIは骨髄抑制を伴う治療に耐えられない患者の治療に有用かもしれない。
[患者・方法] 濃厚な治療歴のある、CD 20陽性のDLBCLまたはMCL 22例をVSLI 2.0 mg/m^2 (用量上限なし、2週間毎)とrituximab 375 mg/m^2 (週1回、合計4回)で治療した。全奏功率、完全奏功率、部分奏功率を主要評価項目とし、副次評価項目は奏功持続期間、無増悪期間、全生存期間とした。安全性の指標としては有害事象と神経学的評価をみた。
[結果] 全奏功率は59%(13例)で、6例(27%)が完全奏功、7例(32%)が部分奏功を達成した。奏功持続期間、無増悪期間、全生存期間の中央値はそれぞれ147日、121日、322日だった。VSLI投与回数の中央値は5回で、投与量の中央値は3.5 mg、VSLI累積投与量の最大値は43 mgだった。grade 3の末梢神経障害、発熱性好中球減少症、便秘がそれぞれ4例、2例、1例でみられた。
[結論] VSLIとrituximabを併用した治療は濃厚な治療歴のある進行期DLBCL、MCL患者に持続的な効果をもたらした。毒性プロファイルは予測可能かつ管理可能で
、血液毒性は限定的だった。ほぼ全例(96%)がVCRに曝露されており、かつVSLIの用量は標準的なVCR治療では到達し得ない量であったにもかかわらず、末梢神経障害と便秘は中等度だった。今回の試験はDLBCLをマネージメントするための要素の一つとしてVSLIをさらに評価していくことを支持する。