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メモ帳

血液内科関連の論文について,主にアブストラクトの日本語訳を載せています.基本は自分用メモですので,ご利用の際はその点ご了承ください.

FLIPI2:濾胞性リンパ腫の予後指標

FLIPI2 濾胞性リンパ腫

新しい論文ではありませんが、当ブログの検索ワードで「FLIPI2」が多かったので記事にしました。

 

Follicular lymphoma international prognostic index 2: a new prognostic index for follicular lymphoma developed by the international follicular lymphoma prognostic factor project.

J Clin Oncol. 2009;27:4555-4562., PMID: 19652063

www.ncbi.nlm.nih.gov

目的 F2 studyの目的は、前向きなデータ収集が濾胞性リンパ腫(FL)のより正確な予後指標の開発を可能にするか否かを、以前後ろ向きに研究できなかったパラメータを用いて、また最も重要な無増悪生存率を評価項目として検証することである。

患者と方法 2003年1月から2005年5月までの間に、新たにFLと診断された1,093例の患者が登録され、このうちリンパ腫に対する治療を受けた942例が研究対象として選択された。スコア計算のために使用した因子は、完全なデータのある832例を対象としたbootstrap resampling法により選択した。エラーを最小化するためのモデル選択法も行った。

結果 観察期間中央値は38ヶ月で、無増悪生存率(PFS)評価に関連する261のイベントが記録された。β2-ミクログロブリンが正常上限を超える、最大の浸潤リンパ節の大きさが6cmを超える、骨髄浸潤がある、ヘモグロビンが12 g/dL未満、年齢が60歳を超える、が独立にPFSと関連していた。これらの因子を用いて、異なる3つのリスク群を抽出するための予後予測モデルを考案した。

3年PFSは、低、中、高リスク群でそれぞれ91%、69%、51%だった(log-rank 64.6、P<0.00001)。また、3年生存率は99%、96%、84%だった(P<0.0001)。

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(文献から引用。Fig. 4A,4B。Fig. 4AがPFS、Fig. 4BがOS。)

 

結論 FLIPI2は、簡単に利用できる臨床データに基づいたシンプルな予後予測因子であり、免疫化学療法時代において異なるリスクにある患者を抽出する有望な新しいツールかもしれない。

 

 

おまけ FLIPI2

  1. β2-MG > 正常上限
  2. 最大の浸潤リンパ節の長径 > 6cm
  3. 骨髄浸潤がある
  4. 年齢 > 60歳
  5. ヘモグロビン < 12 g/dL

0項目該当 → 低リスク

1、2項目該当 → 中リスク

3〜5項目該当 → 高リスク