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未治療骨髄腫患者における、治療効果と生存成績との関連(システマティックレビューとメタ回帰分析)

Association between response rates and survival outcomes in patients with newly diagnosed multiple myeloma. A systematic review and meta-regression analysis

PMID: 28178364, DOI: 10.1111/ejh.12868

www.ncbi.nlm.nih.gov

目的

著者らは、新規に診断された骨髄腫(MM)患者における、最初の治療に対する反応と生存との間の関連を調べるため、無作為化比較試験のシステマティックレビューとメタ回帰分析を行った。

方法

治療に対する反応は完全奏功(CR)、CRとvery good partial response (VGPR)の組み合わせを用い、生存成績については全生存(OS)と無増悪生存(PFS)を用いた。著者らはrandom effects meta-regression modelsを用い、CRの定義と試験の質に基づいた感度分析を行った。

結果

72の試験がシステマティックレビューの対象となり、そのうち63の試験のデータがメタ回帰分析に用いられた。自家幹細胞移植(ASCT)を行わなかった患者においてはOSとCRの間に関連はみられず(回帰係数 0.02、95%信頼区間 -0.06, 0.10)、ASCTを実施した患者(-0.11、95% CI -0.44, 0.22)、ASCT実施とASCT未実施を比較した試験(0.04、95% CI -0.29, 0.38)においても関連はみられなかった。同様に、OSとCR/VGPRの間に関連はなく、治療効果とPFSの間にも明らかな関連はみられなかった。感度分析でも同様の結果が得られた。

結論

このメタ回帰分析の結果から、新規に診断されたMM患者において、従来の治療効果判定と生存の間に関連がないことが示唆された。