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再発・難治骨髄腫を対照としたdaratumumab、レナリドミド、デキサメタゾン併用療法の第3相試験

Daratumumab, Lenalidomide, and Dexamethasone for Multiple Myeloma.

(N Engl J Med. 2016;375:1319-1331)

www.ncbi.nlm.nih.gov

背景 daratumumabは、再発・難治骨髄腫患者を対象とした第1、2相試験において、単剤、またはレナリドミドとデキサメタゾンとの併用療法で有望な効果を示した。

方法 今回の第3相試験において、著者らは治療歴のある569例の骨髄腫患者をレナリドミド+デキサメタゾンで治療する群(対照群)とdaratumumab+レナリドミド+デキサメタゾンで治療する群(daratumumab群)のいずれかに無作為に割り付けた。無増悪生存を主要評価項目とした。

結果 中間解析における観察期間中央値は13.5ヶ月で、骨髄腫の進行または死亡が169件あった(daratumumab群 53/286例 [18.5%] vs 対照群 116/283例 [41.0%]。hazard ratio 0.37、95%信頼区間 0.27〜0.52、P<0.001)。カプランマイヤー法による12ヶ月時点での無増悪生存率はdaratumumab群で83.2% (95%信頼区間 78.3〜87.2)、対照群で60.1% (54.0〜65.7)だった。daratumumab群では、対照群と比較して全奏効率が有意に高く(92.9% vs 76.4%。P<0.001)、完全奏効率も高かった(43.1% vs 19.2%。P<0.001)。daratumumab群では、22.4%で微小残存病変が閾値(白血球105個あたり腫瘍細胞1個)を下回っており、一方で対照群で下回っていたのは4.6%だった(P<0.001)。閾値以下の微小残存病変は、良好な予後と関連していた。grade 3/4の有害事象で最も多いものは好中球減少(daratumumab群 51.9% vs 対照群 37.0%)、血小板減少(12.7% vs 13.5%)、貧血(12.4% vs 19.6%)だった。daratumumabの投与時反応は47.7%でみられ、ほとんどはgrade 1/2だった。

結論 レナリドミドとデキサメタゾンにdaratumumabを併用することで、再発・難治骨髄腫患者の無増悪生存期間が有意に延長した。daratumumab使用時には投与関連反応がみられ、また対照群よりも好中球減少が多く見られた。

 

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